産後の腰痛が治らない原因は?理学療法士が教える本当の改善法
- 理学療法士 岡澤 奨
- 4 日前
- 読了時間: 4分
「出産してからずっと腰が痛い…」「ストレッチしても全然良くならない…」そんな悩みを抱えていませんか?
産後の腰痛は、約半数以上のママが経験するといわれる身近な症状です。
しかし、育児に追われて自分のケアは後回しになりがち。
「そのうち治るだろう」と放置しているうちに、痛みが慢性化してしまうケースも少なくありません。
この記事では、理学療法士の視点から産後の腰痛が起きる原因と、「なぜ治りにくいのか」という根本的な問題、そして自宅でできる改善法をお伝えします。
産後の腰痛が起きる3つの原因
1. ホルモン(リラキシン)の影響
妊娠中から出産にかけて、「リラキシン」というホルモンが分泌されます。
このホルモンは骨盤周りの靭帯を緩め、赤ちゃんが産道を通りやすくする大切な役割を担っています。
しかし、靭帯が緩んだ状態は骨盤の不安定さにもつながります。
リラキシンの影響は産後6ヶ月程度続くとされており、この期間は特に腰痛が起きやすい状態です。
2. 反り腰・姿勢の崩れ
妊娠中は大きくなるお腹を支えるために、自然と反り腰の姿勢になります。
骨盤が前に傾き、腰椎のカーブが強くなることで、腰の筋肉には常に負担がかかった状態に。
問題は、この反り腰が出産後も「クセ」として残りやすいこと。
長期間続いた姿勢パターンは、意識しないと元に戻りにくいのです。
3. インナーマッスルの低下
妊娠中にお腹が大きくなると、腹筋群(特に腹横筋)は引き伸ばされて弱くなります。
また、骨盤底筋群も胎児の重みで下方に引き伸ばされ、機能が低下します。
これらの「インナーユニット」と呼ばれる深層筋群は、体幹や骨盤を安定させる重要な役割を持っています。
この筋力が低下したままでは、腰に負担がかかりやすい状態が続いてしまいます。
「治らない」のはなぜ?見落とされがちな原因
「ストレッチをしているのに良くならない」「骨盤ベルトを巻いても変わらない」という方は多いのではないでしょうか。
実は、産後の腰痛が長引く原因には、日常生活の中に隠れている「姿勢の問題」が大きく関係しています。
育児姿勢が腰痛を悪化させている
授乳時に前かがみになる姿勢、片方の腰に赤ちゃんを乗せて抱っこする姿勢、床に座ってのおむつ替え…。
育児中は無意識のうちに腰に負担がかかる姿勢を繰り返しています。
いくらストレッチで筋肉をほぐしても、日常の姿勢が変わらなければ、すぐにまた硬くなってしまいます。
これが「何をしても治らない」と感じる原因のひとつです。
ストレッチだけでは根本解決にならない理由
腰痛対策としてストレッチは確かに有効です。しかし、それだけでは「緩める」ことしかできません。
産後の腰痛を根本から改善するには、弱くなったインナーマッスルを「鍛える」ことと、崩れた姿勢を「整える」ことの両方が必要です。
理学療法の観点からは、この3つのアプローチをバランスよく行うことが重要とされています。
自宅でできる改善エクササイズ
産後の腰痛改善には、弱くなったインナーマッスルを鍛えることと、硬くなった筋肉をほぐすことの両方が大切です。
痛みが強い場合は無理をせず、できる範囲で行ってください。
▼動画で詳しく解説しています
準備中 お待ちください。
専門家に相談すべきサイン
セルフケアで改善が見られない場合や、以下のような症状がある場合は、専門家への相談をおすすめします。
・産後2ヶ月以上経っても痛みが続いている
・痛みで抱っこや授乳がつらい
・朝起き上がるのがつらいほど痛む
・足にしびれや違和感がある
・痛みが日に日に強くなっている
整形外科や理学療法士のいるリハビリ施設では、姿勢の分析や筋力チェックを通じて、あなたに合った改善プログラムを提案してもらえます。
特に理学療法士は、身体の動きや姿勢の専門家として、根本原因にアプローチした指導を行います。
まとめ
産後の腰痛は、ホルモンの影響・姿勢の崩れ・インナーマッスルの低下という3つの要因が複雑に絡み合って起こります。
「ストレッチだけ」「骨盤ベルトだけ」では根本的な解決にならないことも多く、日常の姿勢改善とインナーマッスルの強化を組み合わせたアプローチが大切です。
育児中は自分のことが後回しになりがちですが、ママの身体が元気でいることは、赤ちゃんとの生活を楽しむためにも欠かせません。
改善が見られない場合は、一人で抱え込まず専門家に相談することも選択肢に入れてくださいね。










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