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妊娠中でもOK?お腹に負担をかけない安全なストレッチと注意点

  • 執筆者の写真: 理学療法士 岡澤 奨
    理学療法士 岡澤 奨
  • 10月23日
  • 読了時間: 6分

更新日:11月12日


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妊娠中の腰痛、肩こり、むくみ…つらいですよね


「最近、腰が痛くて夜もぐっすり眠れない…」

「肩がガチガチで、頭痛まで出てきた…」

「足がパンパンにむくんで、靴が入らない…」


妊娠すると、お腹が大きくなるにつれて様々な身体の不調を感じる方が多いですよね。


でも、妊娠中は気軽に薬を飲むこともできないし、整体やマッサージも「お腹の赤ちゃんに影響がないか心配…」と躊躇してしまいます。


実は、そんな妊娠中の不調を和らげる方法として、自宅でできる「ストレッチ」が効果的なんです。


正しい方法で行えば、安全に腰痛や肩こり、むくみなどの症状を軽減できます。


この記事では、妊娠中でも安全にできるストレッチの基本ルールと注意点を詳しく解説していきます。


なぜストレッチが妊娠中の不調に効果的なのか


妊娠中の腰痛、肩こり、むくみ…これらの不調には共通の原因があります。


姿勢の変化による筋肉の緊張

お腹が大きくなると重心が前に移動し、腰を反らせた姿勢になりがちです。


この姿勢を保とうと、腰や背中、肩の筋肉が常に緊張状態になり、痛みやこりが生じます。


ストレッチで固まった筋肉をほぐすことで、痛みが軽減されます。


血行不良によるむくみや冷え

お腹が大きくなると血液の循環が悪くなり、足のむくみや冷えを感じる方が増えます。


ストレッチで筋肉を動かすことで血流が促進され、むくみの改善が期待できます。


運動不足による筋力低下

妊娠中は安静にしがちで運動不足になりやすく、姿勢を支える筋力が低下します。


適度なストレッチは筋肉を使うことで、最低限の筋力維持にも役立ちます。


妊娠中は薬に頼れない分、こうした身体のケアが大切です。


医師の許可があれば、適度なストレッチを続けることが推奨されています。


ストレッチを始める前に必ず守るべき基本ルール


妊娠中のストレッチには、通常とは異なる注意が必要です。以下の基本ルールを必ず守りましょう。


医師の許可を得ること

まず最も重要なのは、担当の医師に相談し、許可を得ることです。


妊娠の経過は人それぞれ異なり、切迫流産や切迫早産のリスクがある場合は運動を控える必要があります。


自己判断で始めず、必ず医師に確認してください。


安定期に入ってから

基本的には安定期(妊娠16週以降)に入ってから始めるのが安全です。


妊娠初期(15週まで)は流産のリスクが比較的高い時期のため、激しい運動やストレッチは避けましょう。


体調が良い時に行う

つわりがひどい時や、体調がすぐれない日は無理をせず休みましょう。


「今日は調子がいい」と感じる日に、ゆっくりと行うことが大切です。


無理は絶対にしない

ストレッチは「気持ちいい」と感じる程度にとどめ、痛みを感じるまで伸ばさないこと。


妊娠中は関節が緩んでいるため、伸ばしすぎると関節を痛める可能性があります。


時期別の注意点


妊娠中期(16〜27週)は最も安全にストレッチができる時期です。


妊娠後期(28週以降)になるとお腹がかなり大きくなるため、バランスを崩しやすくなります。


壁や椅子など、支えになるものの近くで行うようにしましょう。



妊娠中に絶対に避けるべき動き


安全にストレッチを行うために、以下の動きは必ず避けてください。


お腹を圧迫する動き

うつ伏せの姿勢や、お腹を強く圧迫するような動きは絶対に避けましょう。前屈する際も、お腹を圧迫しないよう注意が必要です。


仰向けでの長時間の運動

妊娠中期以降、仰向けで長時間過ごすと、大きくなった子宮が下大静脈を圧迫し、血圧が下がる「仰臥位低血圧症候群」を引き起こす可能性があります。


仰向けでストレッチする場合は短時間にとどめ、気分が悪くなったらすぐに横向きになりましょう。


バランスを崩しやすい動き

片足立ちや、不安定な姿勢でのストレッチは転倒のリスクがあります。妊娠中は重心が変わっているため、普段よりバランスを崩しやすくなっています。


急激な動きや反動をつける動き

反動をつけて勢いよく伸ばすバリスティックストレッチは、筋肉や関節を痛める原因になります。ゆっくりと静的にストレッチすることを心がけましょう。


息を止める動き

ストレッチ中は自然な呼吸を続けることが大切です。


息を止めると血圧が上がり、母体にも赤ちゃんにも負担がかかります。




安全なストレッチメニュー


ここからは、妊娠中でも安全に行えるストレッチをご紹介します。各ストレッチは、無理のない範囲でゆっくりと行ってください。



①【妊婦さんでもOK】肩こり・首こり激減ストレッチ
















②【妊婦さん必見】猫背で変わる肩こり・むくみ!




③【妊婦さん必見】外出も怖くない!どこでもできる腰痛対策ストレッチ




④【妊婦さん必見!】むくみ・冷え・足のつり対策ストレッチ




こんな症状があったらすぐに中止してください


ストレッチ中や後に以下の症状が現れた場合は、すぐに中止し、医師に相談してください。



出血や腹痛

少量の出血でも、すぐに安静にして医師に連絡しましょう。腹痛を感じた場合も同様です。



お腹の張り

お腹が頻繁に張る、または張りが強い場合は、子宮収縮が起きている可能性があります。


安静にして様子を見て、続く場合は受診しましょう。


めまいや立ちくらみ

ふらつきやめまいを感じたら、すぐに座るか横になってください。無理に続けると転倒の危険があります。


胎動の減少

ストレッチ後に胎動がいつもより少ないと感じたら、医師に相談してください。赤ちゃんからのサインを見逃さないことが大切です。


その他、いつもと違う違和感や不安を感じたら、自己判断せず医療機関に相談しましょう。




専門家のサポートを受けるメリット


妊娠中の身体は個人差が大きく、何が安全で何が危険かの判断が難しいこともあります。


そんな時は、専門家のサポートを受けることを検討してみてはいかがでしょうか。


理学療法士は、身体の構造や動作について医学的な知識を持つ国家資格の専門家です。


妊娠中の身体の変化を理解した上で、一人ひとりの状態に合わせた安全なストレッチやエクササイズを指導できます。


特に、腰痛や股関節痛など特定の症状がある場合、理学療法士はその原因を評価し、症状改善に効果的な運動を提案できます。


正しいフォームで行うことで、効果が高まるだけでなく、安全性も確保できます。


また、妊娠中だけでなく、産後の身体のケアまで見据えた一貫したサポートを受けられるのも大きなメリットです。


妊娠中に鍛えておくべき筋肉、産後の回復に必要な運動など、長期的な視点でのアドバイスが受けられます。


One's Fitでは、妊娠中から産後まで一貫したケアを提供しています。


理学療法士が一人ひとりの身体の状態に合わせて安全なストレッチや運動を指導し、保育士による託児サービスもあるため、産後も安心して通うことができます。


まとめ 安全第一で、心地よいストレッチを


妊娠中のストレッチは、正しい方法で行えば身体の不調を和らげる効果的な方法です。


ただし、通常よりも慎重に、安全に配慮して行う必要があります。


医師の許可を得ること、無理をしないこと、異常を感じたらすぐに中止することを忘れずに。


わからないことや不安なことがあれば、遠慮せず医師や専門家に相談してください。


あなたと赤ちゃんの健康が何より大切です。


 
 
 

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